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第754回 ゾウリムシと人間

 昨日からの続きです。生物の教科書では、最初の方に細胞の話が必ず出てきます。そして細胞には核があって、その中に染色体が含まれていて遺伝情報が格納されている、というようなことから話が始まります。

 しかし私はこの授業を始めるときは、いつも最初に「生物と無生物の違いは何?」と生徒に問いかけることから話が始まります。この問に答えることは、簡単そうで実は難しいというのが私の個人的な感想ですが、とりあえず聞いてみると生物のイメージが見えてきます。

 その中で確定的だなと思えることは

① 食べる、排泄するという代謝活動があること
② 動く、成長するという活動があること
③ 子孫を残すこと

というだいたい三つの条件に集約されます。しかし子孫を残すことは条件ですが、生死があることという条件は必ずしも正答ではないということも話します。

 理由ですが、実は生物の教科書の最初の方に出てくるのは単細胞生物です。でこういった生物に雌雄の別はありません。要するによく聞くゾウリムシなんていう可愛らしい単細胞生物がいますが、こういった生物は通常の条件では生殖という行為を行わず(接合というのもありますが)、単純に体が二つに分かれていくだけです。(細胞分裂ですね)

 ということは最初に1匹のゾウリムシがいると、それは環境条件さえ整えば、最初とまったく同じゾウリムシがひたすら増えていくということになり、個々のゾウリムシは最初のゾウリムシとまったく同じ遺伝情報を持っていますから、ある意味不老不死です。

 ただし生物の種としての進化は望めませんので、環境が変わると簡単に絶滅する恐れがあります。またゾウリムシ自身も、何回も細胞分裂を繰り返していると遺伝子のコピー条件が段々と整わなくなるようで、ある時点で他のゾウリムシと遺伝子を交換する(接合)といった行動を取り、一部の遺伝子を交換します。

 この遺伝子の交換といった行為がそののち雌雄に分かれることを促したのかなと思えますが、これによって何が変わったかというと、自分の遺伝子に他の遺伝子が混ざることによって、遺伝子に様々なバリエーションが生まれたということです。

 遺伝子に様々なバリエーションが生まれれば、ある時環境の変化が急激に起きても、その変化に耐えることが出来る遺伝子を持った種が生き残ることが出来ます。

 そうやって我々の祖先はすこしずつ遺伝子の交換を行い、より環境に適応できるような体を作り上げたというのが進化の原則の様な気がします。

 つまり単細胞生物の場合は不老不死である代わりに環境の変化に応じて体の構造を変えることは出来ないという欠点を持ち、一方我々のような雌雄のある多細胞生物は、生殖により子孫を残すことが出来ますが、反面自分自身の生命は生殖時期を過ぎれば必要がない、というのが生命活動の原則になっているわけです。
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プロフィール

hoku

Author:hoku
 高血圧、痛風の薬を毎日飲み続け、季節によっては喘息やアトピー症状に悩まされながら、健康に気を使っている60代前半のおっさんです。

 一時期、妻の突然の病死による家庭環境の激変と、仕事の重圧で、若干自律神経のバランスが狂ってしまい、体が勝手な反応をしていました(不眠、動悸、イライラ、悪夢、めまい等)

 しかし最近はなんとかその症状を乗り越え、これまで自身が体験してきた病歴と治療状況を詳細に報告しています。どなたかの参考になれば幸いです。

 ちなみに写真は私の大好きなハワイのダイヤモンドヘッドで撮影したものです。